演劇や介護経験のない人も気軽に参加できる!老いと演劇のワークショップイベントレポート

2023年8月5日(日)、岡山より菅原直樹さんを講師にお招きして『老いと演劇のワークショップ』を開催しました。

菅原さんのプロフィール等は下記の開催告知記事よりご確認ください。

今回は、20代〜60代の方々まで幅広い年代の17名の方々にご参加いただきました。
また、福知山だけではなく、兵庫県豊岡市や、愛知県名古屋市、そして東京からお越しくださった方も!

介護関係者の方だけでなく、まだ介護を経験したことのない人も気軽に参加できる内容だったこともあり、日頃介護に接している方々とそうでない人の交流出来る場にもなったようです。

まずは円になってワークショップがスタート

まず最初は簡単なゲームを2つ行いました。

体の部位に番号をつけて、言われた番号を指差すゲーム。
将軍役になった人が数字を言っていくのですが、2つの数字を連続で指さしたり、テンポ感が速くなると意外と大変。

手前の将軍になった人が言う数字を指さします

2つ目のゲームは、高齢者となった菅原さんを空いている椅子に座らせないようにするというもの。

一度椅子から腰を浮かせると、その椅子にはもう座ってはいけないというルールがあり、途中挟まれた2分間の作戦タイムでは、参加者の皆さんがアイデアを出し合い、一致団結する様子がみられました。

最初は少し緊張した面持ちだった皆さんも、この2つのゲームを通じて少し和らいだ表情になりました。

続いては、複数のグループに分かれて認知症患者役と、介護職員役に分かれ、認知症患者さんの言うことに「いいですね」と肯定、同意してみる体験を。

次に、認知症患者さんが仰ったことを否定する時と、肯定する時をやってみてもらいました。

まずは、認知症患者さんが仰ったことを否定している場面。否定されると表情も厳しくなります。

介護者役(左)の方が否定的な声をかけている場面

次は、認知症患者さんが仰ったことに同意し、肯定している場面。自然と笑顔になっておられる様子が伝わります。

先輩介護者役(左)の方が肯定的な声を認知症患者役(右)にかける場面

こういったやりとりを第三者として見ていると、やはり肯定された時の方が患者さん自身の存在を受け入れているように感じました。

この後、会場のスクリーンを用いて、菅原さんによる認知症についての解説の時間もあり、介護を体験したことのない方の中には、この時間が学びになったと仰っている方々もおられました。

最後は、全部で5チームに分かれて発表をすることに。

あらかじめ用意された台本があるのですが、その中にはいくつか空欄があり、事前に記入していたアンケートを元に、チームで話し合ってその空欄に何を入れるのかを打ち合わせをされていました。

発表に向けての練習を行う中で、菅原さんからは参加者の皆さんにアドバイスをされる場面も。

いよいよ発表の時間になりました。

台本を見ながら、それぞれのチームで考えた内容を参加者の皆さんが見守る中で発表します。

各チームごとにそれぞれ特徴があり、最後の発表を通して、参加者の皆さんの個性が見えてきたり、認知症患者役の方の人生に触れられたように感じました。

また、発表が終わった時の参加者の皆さんの笑顔も印象的でした。

最後に、菅原さんからそれぞれのチームの発表への感想をお伝えいただきました。

そのあと、各グループで感想をシェアする時間があったのですが、皆さん豊かな表情でワークショップの感想をお話されていました。

今回は全体で3時間半のワークショップでしたが、集中して取り組んでいただき、最後にはとっても生き生きとした表情に!

そして、嬉しいご感想をたくさんいただきました。

アンケートのお声

・自分の頭がこりかたまっていることが良くわかりました。会社の研修や交流サロンで参考にさせていただきます。予算があえば一度講演に来ていただきたいと思います。
・演劇と介護、認知症がどのように結びつくのだろう?と思いましたが、演じるという関わりにびっくりしました。「普段、人は演じている」という言葉が印象に残りました。
・認知症の方との接し方の基本がわかった。初めのゲームが子ども相手にも使え、応用できると思った。大変参考になった。
・久しぶりに真剣に楽しいと思った、感謝します。
・楽しかったです。
・大変楽しいワークショップでした。また参加したいと思います。
・なかなか経験できないイベントで楽しかったです。
・有意義な1日でした。演劇、介護経験のない方でも参加OKと書いてあったので参加しやすかったです。素晴らしい先生でした。高齢の親もいるし、自分も将来認知症になるかもしれないし、色々考えさせられ、勉強になりました。ありがとうございました。
・認知症を理解してケアをするといった視点ではなく、演劇から介護を理解するという新たなアクションで楽しく勉強させていただくことができました。ありがとうございました。
・日々の治療で活かせる気づきがたくさんありました。

また、今回のワークショップをどんな方におすすめしたいですか?とお聞きしたところ、下記のようなお声をいただきました。

・人が好きな方
・認知症に関わる人に限らず、たくさんの人にすすめたい
・介護職員、一般の人
・介護に関わる方々、介護されている家族
・介護に悩んでいる人たち
・介護に悩んでおられる方だけでなく、多くの方に進めたい
・高齢者や認知症の人と関わる人、民生委員など
・前職(老健)のスタッフ、現職(看多機)スタッフ
・認知症の治療・ケアに関わる人

菅原さんには来年度もお越しいただきたいと考えておりますので、この開催レポートをお読みになってこのワークショップが気になった方はぜひご参加いただければ幸いです。

ご参加いただいた皆さま、講師として岡山からお越しくださった菅原さん、ありがとうございました!

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